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会長あいさつ

会長のあいさつ


公益社団法人 栃木県看護協会
 会長 朝野 春美

 新年明けましておめでとうございます。
 栃木県看護協会の会員の皆さまには、日頃より看護協会活動にご支援とご協力を賜り心より感謝申し上げます。
 皆さまは、今年のお正月は穏やかに過ごされましたでしょうか。 昨年末から新型コロナウイルス感染症に加えて、インフルエンザ、マイコプラズマ感染症等、さまざまな感染症が流行し、体調を崩された方もおいでになったかもしれません。
 さて、1月17日は阪神淡路大震災が起きた日です。 今年はその発災から30年の節目の年となります。 震災の発生した1995年は被災地でのボランティア活動の元年と呼ばれており、看護協会の災害支援ナースの活動もこの震災から始まりました。 また、今年は戦後80年という年でもあります。 戦後のベビーブームに生まれた、いわゆる団塊の世代の方々が75歳になる年であり、様々な意味で節目の年となります。 日本看護協会では2025年問題への対応として「看護の将来ビジョン」を2015年に公表し、「いのち・暮らし・尊厳をまもり支える看護」の実践活動を行ってまいりましたが、次なる2040年問題に対応するために、現在、新たな「看護の将来ビジョン」を策定しており、今年6月11日の日本看護協会総会で公表されます。 今後ますます変化していく社会状況の中で、看護職として何をなすべきかをしっかりと考え、人々の「命・暮らし・尊厳を守る」を支える最も身近な存在としての役割をより一層発揮していきましょう。
 ところで、栃木県保健医療計画(8期計画)が策定され、2024年度から新たな計画に基づく取組がスタートしました。今回の計画では、専門性の高い看護職員の確保に関する具体的な数値目標として、特定行為研修修了看護師の就業者数が設定されました。 2022年の特定行為研修修了看護師数171人を、2029年までに442人まで増やす計画です。 当協会では、かねてより専門性の高い看護職の育成と活動の推進について県に要望してまいりましたが、令和6年度から県の新規事業として予算化され、当協会が県から受託して「特定行為研修修了者及び認定看護師等活動推進事業」を開始しました。 特定行為研修修了者に限らず、認定看護師・専門看護師の資格取得者数も栃木県の現状としてはなかなか急激に増えるという状況ではないのが現状です。 特に特定行為研修修了看護師は、施設や地域等様々な場所で活動する目的のために創設されましたが、訪問看護ステーションや施設へ配置されている人数は足踏み状態です。 昨年の診療報酬等のトリプル改定でも専門性の高い看護職の必要性がうたわれており、ジェネラリストの育成と共に、専門性の高い看護職の育成が急がれています。 当協会といたしましては、関係機関等と連携しつつ、専門性の高い看護職の確保に努めてまいります。
 今後ますます超高齢化が進む中、誰もが住み慣れた地域で一人一人がその人らしく生活できるように、県民の皆さまの身近に存在する看護職として看護の力を発揮して、県民の方々の健康で幸せな生活を支える役割をともに果たしていきましょう。
 結びに、この1年が皆さまにとって心穏やかで幸せな1年となりますことを心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
 本年も、どうぞよろしくお願いいたします。